昨日は寒かった。
10月の前半だというのに、職場の温度計は15度をマーク。
寒い。
寒さにはめっぽう強い僕ではあるが、突如襲い掛かる冬の様な寒さ。
そして、夏仕様の制服には応えた。
寒い…。サムイ…。さむい…。熱燗…。
熱燗が飲みたい!!
仕事中にも関わらず、僕の頭の中は熱燗とツマミで埋まった。
昨日に比べ、今日は暖かい。
でも、熱燗が飲みたい!!
いざ、スーパーへ!!
時間はお昼。
多くの客でゴッタ返す店内。
子供連れも沢山いた。
そんな中、2、3歳の男の子だろうか?僕に強い興味を示した。
僕のファンかな?
僕は子供が苦手だ。
嫌いなのではない。苦手なのだ。
しかし、僕のファンなら話は別だ。
ファンは大事にしなきゃね!!
僕は渾身の笑顔で応えた。
まさかのギャン泣きである。
スキャンダルは困る。
すぐさま移動するチッタ。
やれやれ、感極まってしまったかな?
それとも、半纏を着て下駄を履いたおっさんの笑顔に驚いたかな?
しかし、熱燗が飲みたいなぁ。
迅速にツマミと日本酒をかき集め、レジへ向かう。
レジも人でゴッタ返していた。
慎重に並ぶレジを見定める。
レジに並ぶ人数、一人当たりの買い物カゴだけに集中するのはシロウトだ!!
キモになるのは、その先のレジ打ちの店員さんだ!!
店員さんの技量、愛想。
これらを分析する。
技量が高すぎてもダメだ。
たまにフォローが入って、1レジが2人体制になる事がある。
個人の技量が高いと、フォローが入らないのだ。
そして愛想。
愛想が良すぎると、無駄な時間を浪費する事がある。
しかし、淡々とこなす店員さんは技量も高い事が多い為、注意が必要だ!!
これらを分析し、ベターなレジを選ぶ。
「あっちのレジが正解だったなぁ…」
正直言うと、当たりを引いたことは無い!!
めげるな!!熱燗が飲みたいんだ!!
速やかに袋詰めの台にて袋詰めを行う。
「死ね!!」
突如響き渡るシャウトに驚いた。
僕の向かいで袋詰めをしていたご婦人は、真っ直ぐと僕を見つめていた。
痩せ型で、髪は短め。
30代後半から40代前半だろうか?
マスクでよくわからないが、化粧っ気は薄いかな。
綺麗じゃないか…。
何が気に食わなかったのだろう。
僕の最先端のファッションセンスか?
あ、このたけのこの里か?
まさか、きのこ派か!?
チッタ「ごめんなさい、何かしてしまいましたか?」
ご婦人は俺に何も言ってはくれない。
ナニコレコワイ…。
…これ、見えて大丈夫なやつ?
ジロジロ…。
急なゲリラライブに周りからの視線が集中した。
よし、大丈夫なやつだ!!
霊的なやつじゃなければ問題ない。
おそらく、僕の熱狂的なファンか何かだ!!
僕がステージから降りれば、熱も冷めるだろう。
そそくさと退散だ!!
僕は熱燗が飲みたいだけなんだ!!
昨日の豪雨とは打って変わった清々しい天気だ。
気持ち良い秋晴れ!!
さぁ、今宵は宴だ!!